東方の博士たちは、いつ ベツレヘム へ ?● 2013年前のクリスマスの登場人物は、ヨセフと母マリヤ、生まれたばかりの赤ちゃんのイエス・キリスト、手伝ってくれた人たち、御使い(みつかい・天使)たち、天使から知らせを受けて駆けつけた羊飼いたち、羊たち ━━ そして、星に導かれてやって来た東方の博士たち。
最初のクリスマスの夜には、東方の博士たち以外はその場にいたのですが、
博士たちは、いつ、ベツレヘムにやって来たのでしょうか ? ※ 聖書に記されている関連の個所は、「マタイの福音書」2章と、「ルカの福音書」2章
1〜40節が すべてです。
博士たち (3人とは、聖書に記されていません。) は、星に導かれてエルサレムまでやって来た時、ヘロデ王に、
「ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおいでになりますか。私たちは、東のほうでその方の星を見たので、拝みにまいりました。」 と言っています。
「博士」 と訳されている言葉の原語は、ギリシャ語の 「マゴス」。
異教の僧職階級にあった賢者で、夢や星などの謎を解き、予言の賜物も持っていましたよ。
博士たちは、「お生まれになった方 ・・・・・ 拝みにまいりました。」 と言っていますので、キリストが生まれてから、行動を起こしているようです。・ ベツレヘムの家畜小屋で生まれた みどりご は、8日目に割礼が施され、
「イエス」 と命名されました。
・ つづいて、男の赤ちゃんの場合は33日間 (7日と33日で合計40日。女の赤ちゃんの場合は、80日)、出血を伴うことになる出産をした女性の
「きよめの期間」 が設けられていて、ヨセフと母マリヤと幼子イエスは、母マリヤの 「きよめの期間」 が満ちた時、幼子イエスを主なる神にささげる(献児する)ために、ベツレヘムから8kmの距離にあるエルサレムの神殿にやって来ています。
そこで、敬虔な人・シメオンや、女預言者アンナの祝福を受けています。
・ 聖家族 ヨセフ・マリヤ・イエスの3人は、主の律法による定めをすべて果たした後、ガリラヤの自分たちの町・ナザレに帰って行きました。
聖家族の3人が、ベツレヘムに滞在したのは、この40日間ほどだけです ので、東方の博士たちが、ベツレヘムで生まれた幼子イエス・キリストを訪れたのは、この40日間の内のいずれの日か、ということになります。
博士たちは、 「その家に入って、母マリヤとともにおられる幼子を見、ひれ伏して拝んだ。そして、宝の箱をあけて、黄金・乳香・没薬(もつやく) を贈り物としてささげた。」 ━━ とあります。
「幼子」 と記されていて、まだ名前では呼ばれていませんので、命名まえの、最初の7日間かもしれません。
※ 博士たちがささげた贈り物が、黄金・乳香・没薬の3種類だったので、3人の博士たちだった ━━ と言われたりします。
しかし、博士たちは、幼子を礼拝した後、エルサレムのヘロデ王の所には、報告のために戻らないで、こっそりと、別の道から自分の国へ帰って行きました。
ヘロデ王は、博士たちにだまされたことに逆上して、「ベツレヘムとその近辺の2歳以下の男の子を、一人残らず殺させる」 という
「 幼児大虐殺 」 がなされますから、博士たちが、ベツレヘムの幼子を訪れたのは、40日間の最後の方かもしれないのです。
ナザレに帰ったばかりの聖家族の3人ですが、落ち着く間もなく、ヨセフに対して、主の使いによる夢のお告げがありました。
「立って、幼子とその母を連れ、エジプトへ逃げなさい。そして、私が知らせるまで、そこにいなさい。ヘロデがこの幼子を捜し出して、殺そうとしています。」
そこで、3人は夜のうちに、取るものも取りあえず、あわてて、エジプトにまで逃げていき、ヘロデ王が死ぬまでエジプトの地にいたのでした。
ヘロデ王が死んだ後、再び、主の使いの夢のお告げを受けて、聖家族3人は、故郷の町・ナザレに帰って来たのでした。
さて、
東方の博士たちは、いつ、ベツレヘムへやって来たのか? ━━ ということですが、ヘロデ王の、ベツレヘムの 「幼児大虐殺」 のことを考えますと、40日間のうちの 最後の方の可能性が大きいと考えられます。
母マリヤの 「きよめの期間」 が終わるのが、イエス・キリストの誕生から40日目。
そのあと、聖家族は一旦、ナザレに帰って行きましたから、博士たちがその方(救い主)の星を見て、すぐに東方の地を出発して旅を続け、ベツレヘムを訪れて、幼子イエス・キリストを礼拝したのは ━━
イエス・キリストの誕生から、約1か月後 ━━ ということになるでしょうか。
